進学塾/予備校情報

進学塾・予備校のトレンド/海外展開



2015年(平成27年)2月には米国内に駿台予備校が2校オープンしました。このように日本の大手進学塾・予備校が、海外諸国で校舎を開設する動きが増えています。教育熱心な海外諸国では現地の予備校がすでにある国も多いなか、なぜ日本の各進学塾・予備校は海外へ進出するのでしょうか。また、日本発の各校は現地でどのような役割を果たしているのでしょうか。どんなことが学べるのでしょうか。これらの点に注目し、具体例を挙げながら、進学塾・予備校の海外展開について概要をまとめました。

経済的に豊かになった国へ進出

経済的に豊かになった国へ進出

日本は1997年(平成9年)ごろから少子社会に突入したと言われています。進学塾・予備校の市場規模はゆるやかに減少していて、今後も国内市場では増加が期待できない状況です。一方で中国やベトナム、マレーシアなどアジア圏を中心に、海外諸国には近年、経済成長を遂げたことで裕福な家庭が増えている国もいくつかあります。こうした国の家庭では子どもの教育費をかける余裕が生まれています。

そこで、日本の大手の各進学塾・予備校は、まだまだ増加傾向にある諸外国の市場を求めて浸出するケースが増えていると考えられています。

海外展開中の進学塾・予備校の例

海外で運営されている日本発の教育機関の多くは、日本で成功したシステムなどをベースに、現地でスタッフ・講師・生徒を募集し、現地の言葉でカリキュラムを実践しています。日本流のきめ細かな指導スタイルなどが評判を呼んでいるそうです。なかには、海外で暮らす日本人向けに開かれているコースもあります。

いわゆる「3大予備校」では駿台予備校だけが海外校を持ち、代々木ゼミナールと河合塾では海外からの帰国生向けのコースを開講するに留まっています。駿台予備校を含めて4校について、進学塾・予備校の海外展開の具体例として次に挙げます。

駿台予備校は海外7ヵ国・地域で展開

駿台予備校では1992年(平成4年)、シンガポールに初の海外校をオープンしました。これは現地のシンガポール日本人会に所属する同校OBのリクエストに応えた物だったそうです。続いて中国で1994年(平成6年)に駿台香港校、2003年(平成15年)に駿台上海校をオープン。2005年(平成17年)にはマレーシア、米国・デトロイト、2007年(平成19年)に中国・浦東、2010年(平成22年)にタイ・バンコク、2013年(平成25年)にインドネシア・ジャカルタ、2014年(平成26年)に台湾・台北、2015年(平成27年)2月には米国のニューヨークとニュージャージーで海外校を徐々に開設していきます。いずれも現地在住で日本へ帰国予定がある日本人が主な対象。日本の大学合格を目指す生徒たちに、海外での受験勉強をサポートするのが主な目的です。

ナガセは海外で英会話教室を運営

東進ハイスクールなどを展開する企業「ナガセ」は2009年(平成21年)6月、シンガポールにアジア展開の拠点「ナガセ・ブラザーズ・インターナショナル」を設置。翌月にはアメリカ合衆国で実績のある英会話教室「Sesame Street English」の国際ライセンスを独占契約するなど、海外展開に積極的です。「Sesame Street English」式の英会話教室はマレーシアや台湾、日本などですでに開校されて人気を集めています。

栄光ゼミナールはベトナム・ハノイ校も

大手進学塾「栄光ゼミナール」は2011年(平成23年)、同塾初の海外校としてベトナムにハノイ校をオープン。学校の授業をサポートする学習塾としての役割を果たす他、現地在住の日本人にベトナム語を指導するコースや、ベトナム人に日本語を指導する言語コースがあります。

栄光ゼミナールはオーストラリアにも幼児教育の「栄光ゼミナールオーストラリア」を運営しています。

スクールIEは海外に約30校

個別指導塾の大手、「スクールIE」は2008年(平成20年)に台湾に海外校をオープンしたのを皮切りに、中国、韓国にも対象を広げ、2015年(平成27年)3月現在で約30の海外校があります。校舎をオープンさせる国であらかじめ現地法人を設立し、海外展開の拠点としているのが特徴です。